光と音楽がコラボレーションするアート作品は多々ありますが、Cinzia Campoleseが発表した「CONTINUUM」は、これまで彼らが発表してきた光を使ったアートやプロジェクションマッピングといった作品とは異なる不思議な雰囲気を持つメディアアートだと言えます。
 

C ● n ╋ n u u m from CinziaCampolese on Vimeo.

 
今年10月にイタリアで開催された「Robot Festibal」という、デジタルアートや音楽をテーマにしたイベントで発表された本作品は、彫刻部屋の中央に置かれた1枚のリフレクションパネルの両側から、音楽に合せて様々な光が投影されるというもので、“連続性“を意味するテーマのとおり、2つの異なる光が絶妙なバランスで共存し、連続的に音の世界を視覚化していきます。
 

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音楽はTrespurというアーティストが本作品のために作曲しており、音だけでも光が感じられるような独特の音質をしていることも、作品全体のアート性を高める要素になっています。
 
思わず引き込まれる光の幾何学模様と音楽のコンビネーションは、計算によって生み出されたものですが、人が操っているかのようにも見えます。パネルを軸に交差する光は、空間を鏡で二重写ししたような独特の光景を作り出し、あたかも異なる2つの世界が同時に存在しているかのような錯覚を起こさせてくれるでしょう。
 

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##関連リンク

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プロジェクトCONTINUUM
プロジェクトの紹介サイト。作品に使われている音楽もリンク先から聴くことができます。
 
Cinzia Campolese
作品を制作したCinzia Campoleseの公式サイト。他にも光を使った様々な作品が紹介されています。
 
Robot festival 2015
デジタル技術を使ったアートやカルチャー、テクノロジーおよびデジタル音楽などをテーマにした、新感覚のメディアアートイベント。4日間の会期中6つのステージでDJライブやアーティストのワークショップなどが40時間以上開催されるという、ユニークなプログラムで構成されています。
 
 
text:野々下裕子