恋はいつか終わるもの。しかし終わった恋から次の新しい恋へと、うまく進めるとは限りません。忘れられない恋人への感情は愛なのか、執着なのか。終わったはずの恋人のことが忘れられず、新しい出会いに向かうことができない。そんな状態について考えます。
ポール・オースターの「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」の一節です。この小説は形を変え映画となったため、『スモーク』というタイトルで記憶しているひとも多いかもしれません。ブルックリンを舞台に、虚実が交錯しながらも「与えることと受け取ること」の意味を描き出す、オースターらしい後味を残す佳作です。
さまざまな「癒し効果」があるとされているキャンドルのあかり。ゆらぎながら辺りを照らす柔らかな光は、恋愛に有利な環境をつくりだすとも考えられています。キャンドルがもつこの力を使ってカップル成立の確率を高める婚活イベントが、クリスマス直前の週末に開催されることになりました。
手紙からメール、SNSへ。だれもがパソコン、スマホを操る現代にあって、私たちは昔以上に、日々たくさんの文字を他人から受け取り、送っているとも言われます。しかし、あなたが誰かに向けて書いた言葉、文章は、本当に人の心に届いているでしょうか。言葉はどうやって紡げばよいのか、考えてみます。
チリ・アタカマ砂漠での光と記憶を巡る「意識の旅」を描く、南米ドキュメンタリー映画の巨匠、パトリシアス・グスマン監督の『光のノスタルジア』。宇宙の起源を求めて天文学者たちが、遠い銀河を探索するかたわらで、行方不明になった肉親の遺骨を捜して、砂漠を掘り返す家族の姿。天の時間と地の時間が、標高5,000メートルを超える天文台で交差します。
日常にある偶然の出会いと、思わず運命を感じてしまうような出会い。このふたつを隔てるものとはなんでしょうか。そしてその時、起きているものとは。
暗さや陰影から明るさを思ったり、カエルが飛び込む水音で静かさを感じとるような日本人のセンス。明かりの位置は空間において、自分の発想次第で自由奔放。おもしろくて、くつろげて、自分の為になるあかりーーそんな光に出会えるヒントは、どこにあるのでしょう。
人が見るものは、必ずしも光が像を結ぶものばかりではありません。元ナンパ師で催眠術の心得を持つカウンセラー・高石宏輔氏による、目を瞑った人が見るもの、そして目を開くときに見るものとは。そしてそれは、人のコミュニケーションにおいて、どのように作用するのでしょうか。
オラ・リンダル写真集『Distance』。“見えないものに耳を傾ける”という五感的なアプローチが彼の創作のテーマ。ノルウェーの森の神秘が彼のバックボーンにあることは間違いありませんが、一方では光への渇望をリンダルの作品から感じとることも可能です。