自宅でもない、オフィスでもない、第三の場所ーー新しい環境としてのサードプレイスはいま、都市生活者にとってなくてはならない特別な空間と言えるでしょう。新しい概念と思いがちなサードプレイスですが、その言葉が知られるずっと前から、旧来の共同体と距離を置いた自由な場所であり続けてきたのが、飲み屋が連なる横丁でした。
「もしも建物が話せたら、私たちにどのような言葉を語り掛けるのだろうか」をテーマに、ヴィム・ヴェンダースら6人の監督が、それぞれ思い入れのある建築物を選び、その文化的な背景や意義を描くオムニバス・ドキュメンタリー。建築物自身が擬人化され、一人称として言葉を発し、内部に集まる人々や構造について独り語りをはじめます。
生物学者フォン・ユクスキュルは眼のないマダニの「見ている」世界を「環世界」と呼びました。ダニ(学名・分類群名:Acari [アカリ])の研究から、眼のある私たちに「見えない」生活について考えます。
ホコリを払うような動きをしながら「Wi-Fi飛んでるやん」とボケるお笑いネタが定番になるほど、今やすっかり身近になっているWi-Fiですが、そう遠くないうちに見えるWi-Fiが登場するかもしれません。
夜の街を彩るイルミネーション。美しく彩られてはいるものの、いくつものイルミネーションを見るうちに、私たちの感動は、いつの間にか薄れていってはいないでしょうか。もっとイルミネーションが街の環境と溶け合うものであったなら。東京都市大学 小林研究室の活動を記します。
3年ほど前から人気を集めている「メモリアルヌード」。当初は妊娠などによる一時期にしか訪れない身体の変化を記憶しておくものとして認知されていましたが、現在はそうでない女性の利用も増えてきているそうです。
ひっそりとキラキラと、まるで雪のように咲く花々が、冬の庭園に顔をのぞかせる季節。心地よい香りに気がついたら、きっと春はもうすぐです。
今回紹介するのは、通常なら住居内に収まるリビングを、バルコニーと居住空間の「中間領域」と再定義し、自然光を感じられる空間を作るパッケージ型リノベーションの「AM6」。2月5日より、全国でパッケージ型中古住宅リノベーションサービスを展開している「RE住むリノベーション」で取り扱いが始まりました。
2015年は没後50周年、2016年は生誕130周年となる谷崎潤一郎。その希有で独特な感性は、文章を読んだ時に我々の五感を鋭く目覚めさせる力を持っているようです。
「ガーデンネスト」は、組み立て式のドーム型テント。かまくらのように、庭先にもうひとつの部屋を設置することができます。作り方は簡単。カバーをジョイントバーでつなぐだけです。透明なカバーから見える外世界を感じることで、より季節に密着した時間を過ごせるはずです。
味覚とはなんでしょう? 味覚とは「味」に対する感情のことを指しますが、味だけが感情を生み出しているわけではありません。人間がなにをもって「味」を判断するのかを考える場合、ほかの感覚とのかねあい、つまり共感覚でとらえなければなりません。五感を総合的にデザインすることが、新時代の五感ブランディングの重要なポイントであることを、味覚から解き明かしていきます。
音の印象というのは、聴いている空間の照明の明るさや色、質とも密接に関係しているのかもしれません。ソニーが展開する新しい製品シリーズ「Life Space UX」から登場した『グラスサウンドスピーカー』は、ランタンスタイルの照明に360度スピーカーを組み合わせた、これまでにありそうでなかった新しいタイプのガジェット。
まるで紙のように薄く、切ったり折ったり、自由自在に加工できる発光シートを開発したタツモ株式会社が、ブリザードフラワーのブランド「Dear BOUQUET」とコラボしたギフト・ボックスが話題になっています。
ファストファッションが当たり前になったのと対をなすように、耳にするようになった「エシカルファッション」という言葉。エシカルファッションの担い手であるINHEELSの布田さんは、そこに陰翳をもたらしたいと言います。エシカルファッションと陰翳の関係について、考えます。
リーマンショックの元凶となったアメリカのサブプライムローン危機。低所得者向けのの住宅ローンが引き起こしたのは、世界の経済危機だけでなく「住む」ことへの問題意識の目覚めでした。家は自分の歴史や記憶と同じなのだろうか?ただの箱でしかないのでしょうか? 『ドリームホーム 99%を操る男たち』が描くのは、サブプライムで職も住居も失った若者が、アメリカンドリーム(強いものが勝ち残る)の光と影をさまよう物語です。
安くて安全な光源が普及したことから、出番の少なくなってしまった提灯。しかし茨城県水戸市にある老舗、株式会社鈴木茂兵衛商店では、伝統の技術を生かして、最新のインテリアとして使える斬新なデザインの提灯を作り続けています。
日本でも多くのファンに愛されるクリスタル・メーカーのスワロフスキーが、まばゆい太陽の光が降り注ぐ街マイアミをステージに、様々なアート作品を紹介する「Design Miami」で数々の注目作品を発表してきたのをご存知でしょうか。
光と音楽がコラボレーションするアート作品は多々ありますが、Cinzia Campoleseが発表した「CONTINUUM」は、これまで彼らが発表してきた光を使ったアートやプロジェクションマッピングといった作品とは異なる不思議な雰囲気を持つメディアアートだと言えます。
夜、あかりを灯せば、その光は部屋の中を照らすばかりでなく、街路にも漏れてだしてゆきます。窓から漏れたそのあかりは、街ゆく人に、近隣の住民に、どんな効果をもたらしているのでしょうか。夜になれば身近にある存在にも関わらず、これまでほとんど明らかにされてこなかった「窓明かり」について、考えます。
ダンスというパフォーマンスアート。専門家の特権領域だと思ってはいないでしょうか? 「身体表現」といった言葉のもつかたい印象が、もしかすると興味を抱く人の門戸を狭めているのかもしれません。しかし、そんなダンスパフォーマンスを広く、さらに可能性を高める形で私たちに提示してくれるダンスカンパニーもあります。それが「DAZZLE」です。
他媒体さんとの連携企画、年始のお題は「各メディアの編集長が『今読むべき本』を3冊紹介する」ーー2016年を迎えた今、ひかりとあかりの視線から選んだのは、谷崎、タケミツ、そしてリゲティの3人です。
寂しく思える冬の庭にこそ、命が輝く光が見えます。ストウ庭園の『ウィンターガーデン』、そして日本の冬の植物から、枯れた木々と草や葉の色彩の間に、生命力溢れる輝きを探してみてください。