ふだん何気なくやっている、照明のスイッチのオンとオフという行為をそのままデザインに取り入れたNODEは、あかりがどのようにして灯されているのかをあらためて教えてくれるランプオブジェです。まるで壁に描かれたイラストレーションのように見えるほどシンプルな銅でできたパーツで構成され、一つにつなげるとスイッチがオンになり、離すとオフになるという、電気回路をダイレクトに操作しているような仕組みがそのまま名前にもなっています。

 

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NODEを製作したThe Odd Matter Design Studioは、本作品を照明として住環境を補完する機能とアートとして生活の彩りを添える機能と、その両方を兼ね備えた存在であり、その両方を一つに結ぶ接点=ノードであるとしています。パーツの一部を動かして形を変えることであかりがつく仕掛けが、そのまま空間にインスピレーションをもたらすとも説明しています。5つのシリーズで展開されていて、そのうちの一つは安全ピンのようにループしたラインの上に2つのLED電球があるだけというデザインは、子供の時に理科の実験で見た回路をそのままイメージさせてくれます。

 

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現代的なモダンデザインながら、マッチでランプを灯すような味わいもあり、つい見とれてしまうあかりは、小さな子供から科学好きの大人まで好まれそうです。

 

##関連リンク
NODE(The Odd Matter Design Studio
オランダ人のEls Woldhekとブルガリア人のGeorgi Manassievが立ち上げたThe Odd Matter Design Studio では、NODEをはじめ、数々の実験的なインテリアを製作している。

Lighting Design Awards
照明をテーマに、世界から応募された照明器具やデザイン、演出,照明計画などを表彰するイベント。今年は10月30日にロンドンで開催される。

IFデザインアワード
ドイツ・ハノーバー工業デザイン協会が主催する歴史あるデザインアワードで、インテリア照明器具など様々な工業デザイン作品が表彰されており、授賞作品は日本でも販売されている。来年のアワード作品は10月15日まで募集している。

 

text: 野々下 裕子