
NIFREL「いろにふれる」
11月19日大阪「EXPOCITY」に感性を刺激する体験型ミュージアム「NIFREL(ニフレル)」がオープンします。
巨大水槽で環太平洋の海を再現し、水族館のイメージを劇的に変えた海遊館が運営する「NIFREL」。海生生物の展示を行う施設ですが、単に水族館とは呼べないような、数々の感性を刺激する仕掛けが組まれています。

「WONDER MOMENTS」のワンシーン「UNIVERSE」
特に注目すべきは、「WONDER MOMENTS (ワンダーモーメンツ)」と名付けられたインスタレーション*1作品。空間上部に取り付けられた球体のスクリーンには水の彫刻や植物、宇宙などが投影され、宇宙から星を眺めているような不思議な感覚を体験できます。光はフロアにも広がり、空間全体で宇宙の神秘を感じとれる仕掛けになっています。球体とフロアに映し出されるプロジェクションを体験できるアートは世界初。海の生き物の生命の息吹に触れた後に“地球”や“宇宙”を感じる作品を鑑賞することは、観る人の感性を揺さぶる経験となるのではないでしょうか。

「WONDER MOMENTS」を手がけたのは、2002年ごろから数多くのインタラクティブアート*2やインスタレーションを制作してきたアーティスト松尾高弘(Lucent Design Inc.代表)。松尾氏は光を主体としたアート、デザイン、エンジニアリングを行っており、繊細な光のインスタレーションが国内外で高い評価を得ています。近年はカッシーナ、ブルガリ、SEIKOなどラグジュアリーブランドのための作品を多数手がけており、パブリックアートや商業施設のための作品のほか、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」など芸術祭への参加も精力的に行なっています。
そのほかの展示も、体表が特徴的な生物は「色」が際立つように、不思議な生態行動を持つ生物は「技」が分かりやすいようにと思考を巡らされており、見所満載です。
生き物や自然がもつ美や不思議に触れられるミュージアム、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
*1:作品を正面から眺めるだけでなく、空間全体を作品として体験させる芸術のこと。
*2:観客参加型の芸術作品のこと。相互作用性がある作品とも言える。観客の動きにセンサーが反応し、さまざまな動きをするアート作品はインタラクティブアートに属する。
#施設概要

ニフレル外観
開業予定日:2015年11月19日
所在地:大阪府吹田市千里万博公園2-1 EXPOCITY内ニフレル
アクセス:大阪モノレール「万博記念公園駅」徒歩2分
営業時間:10:00~20:00(最終入館は19:00)
※季節により時間が変更になる場合があります。
休館日:年中無休
※年に1回設備定期点検のための臨時休業があります。
入館料金:
大人(16歳以上)・高校生 1,900円
小・中学生 1,000円
幼児(3歳以上) 600円
#リンク
NIFREL
「NIFREL」のWebサイト。施設概要のほか、スタッフによるインスタグラムを見たり、詩人 谷川俊太郎さんへのインタビュー記事を読んだりすることができます。

松尾高弘氏の過去の作品「White Rain Chandelier」
Lucent Desigin Inc 株式会社ルーセントデザイン
アーティスト松尾高弘氏によるルーセントデザインのポートフォリオサイト。松尾氏の過去のプロジェクト見ることができます。
#YouTube
松尾高弘氏によるチャンネル
株式会社ルーセントデザインによるチャンネル
(文:大川 祥子)