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赤い羽根募金やピンクリボン運動など、テーマカラーで活動を印象づけるキャンペーン活動は以前からいろいろありますが、より活動を印象づけるために、タワーや高層ビルディング、橋、観覧車、お城などのランドマーク施設をテーマカラーライトアップするキャンペーンが増えているのをご存じでしょうか。
 

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その一つである「ライトアップ in グリーン運動」は、世界緑内障週間(World Glaucoma Week)にあわせて国内のランドマークでグリーンのライトアップを行うというもの。緑内障をイメージさせるグリーンのライトを使い、昨年は札幌テレビ塔や虎ノ門ヒルズ、名古屋テレビ塔などで試験的に実施されましたが、今年は大幅に参加が増え、渋谷ヒカリエ、京都タワー、神戸ポートタウン、熊本城など20ヶ所でライトアップが行われます。ライトアップの期間は12日までで、それぞれの会場によって点灯の方法や時間などが異なります。
 
こうしたライトアップキャンペーンが広がっている背景には、大きな施設全体をさまざまな色を使ってライティングできる技術が確立されていることがあり、最近では、大阪城の天守閣をLEDと最新技術を組み合わせてライトアップするといった技術も登場しています。
 
また、あらかじめライトアップ設備を充実させている施設も増えています。たとえば、東京タワーには17段の光の階層に7色の点灯色を組み合わせて演出ができる「ダイヤモンドヴェール」と、180個の電球を使ったランドマークライトがあり、サーチライト照射を組み合わせていろいろなライティングに対応でき、オバマ大統領が来日した際には星条旗カラーでライトアップされました。
 

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こうした特殊なライトアップにはコストがかかるのですが、企業が積極的にライトアップキャンペーンを支援する動きもあり、ランドマーク施設のピーアールもかねて参加するところが増えているのではないかとみられています。
 
ただし、テーマカラーといっても種類にかぎりがあるため、同じライトアップでもメッセージが異なる場合もあります。緑内障と同じグリーンカラーのライトアップキャンペーンは、臓器移植への関心を高めるグリーンリボンデー(10月16日)があり、世界腎臓デーのように3月10日と実施期間が重なるケースも出てきています。
 
今後、数が増えるにつれてライトアップキャンペーンがどのようにメッセージを発信していくようになるのかが気になるところです。
 
ちなみにテーマカラーでライトアップキャンペーンを行っている例としては以下のようなものがあります。
 
イエロー:イエローリボン/障がい者権利条約発効記念/2月19日
ホワイト:ティール&ホワイトリボン/子宮頸がん啓発/3月14日
オレンジ:オレンジリボン/児童虐待防止推進月間/11月頃
ブルー :世界自閉症啓発デー/4月2日
ブルー :世界糖尿病デー/11月14日
パープル:女性に対する暴力をなくす運動/11月頃
 

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##関連リンク
ライトアップ in グリーン運動 2016
キャンペーンに参加するライトアップ施設と時間などを紹介。
 
東京タワーの特別ライトアップ
ライトアップの設備や実施したライトアップの例を紹介。
 
赤、青、白…どれだけ知ってる?リボン運動
リボン運動に関するallaboutの紹介記事。
 
 
text:野々下裕子